購入記(その1)
最初の発端は、ある本を見た時からだった。2006年だったから、もう10年経つ。
その本の中に
「貴方の夢は何ですか?」と書いてあり、これからの夢を考えてみようと思った。
お金、仕事、時間などの制限を外して、とにかくやりたいこと、夢を思いつくまま考えてみたのだ。
「海外旅行?いいねぇ。日本一周?いいねぇ。自分のホームページを作る、本を出す。年収?3,000万。資産取りあえず3億もあれば良いか~」
なんて、好き勝手に妄想して夢をみるのも楽しいもんだ。思うだけなら、どんなことも出来る。
みんな欲しいのはお金だが、問題はその後だ。
お金があれば何でもできる、仕事をしなくてもいい。何でも買えるし、好きなことを思う存分できる。(最高だねー。)仮にお金が充分あったと仮定したらじゃあ、何をする?
「好きなことって何をするの?」
そんな中で考えたのは、
「自分が好きな時に好きな所に行きたい!」
ということだった。
行くとしたら、どんな風に旅をするか想像した時に、『キャンピングカーで旅』というのが思いついた。
今まで、キャンピングカーなんて考えもしなかったが、「何か、いいなぁ~」とトキメイタ。
昔、多分25歳位だったと思うが、警察官の友達が中古で買ったというファミリアを貸してもらって2泊3日のひとり旅をしたことを思い出した。
埼玉から出発し、特に目的地も決めず気の向くままに行きたい方へと、まずは東京方面とは逆の北西に向かった。
と、カッコ良く書いたが当時は当然車は所有しておらず、ペーパーだから運転技術も拙く、交通量の多い東京方面には怖くて行けなかったのだ。
現時点から見ると、何と35年も前のことだから、詳しいことは国会議員の定番言葉
「記憶にございません。」?
話は突然、脱線するが20代の頃の「10年前」といえば、とんでもなく昔のイメージがあったが、30年前とか40年前なんて昔のおじいちゃんが戦争とか明治の話をする時の感じだった。(でしょ。)
今、自分がその○○年前を実感として感じられない。
いつまでも20歳代の感性を持ち続けているのかなぁと思う。
いや、自分が若いからだからという訳でなく、多くの年配者はそう感じている面があるのではないかと思うのだ。
60歳になったから、もう20歳代の感性はなくなり、大きく成長した形になっているかといえば、全然そんなことはない。
基本的なところは、ほとんど変わっていないと思うのは私だけなのだろうか。
「成長がないね」と言われれば「はい、それま~でよ。」と終わってしまうが、確かに、いろいろ経験して身に着いたことや、考えに多少なり深みが出たこともあったのだろうなと思う。
ただ、8歳の子供が10年経って18歳になるような、明らかに劇的な変化はないような気がする。
と、大きく脱線したが話を元に戻す。
埼玉から北西に向かったことは覚えているが、詳しい道順は覚えていない。奥飛騨に行って山中を通り、浜松に出て富士山を見て帰ってきたことだけルートとしては覚えている。
断片的に記憶にあるのは、眠い時に寝て、気が向いたら夜中でも走っていたということ、奥飛騨では車道に雪が残っていてびっくりした。5月連休中だったから。
それと、その時に聞いた音楽。寺尾聡のカセットを良く聞いていた。
シャドーシティ その中の一曲「Re-cool 出航・SASURAI」
それでは、張り切ってどうぞ!?
今、改めて歌を聴くとと当時の心境を思い出す。この辺に、「くるま旅」に憧れていた原点があるのかも知れない。
と、まったく購入するに至るには
「どうなったんだ!」
という声にはわき目も振らず、思いつくまま書く私なのでした。
つづく。