購入記 その4
今から23年前、家を建てた時に駐車場は2台分は必要だと思って作った。が、その内に妻も車を持つようになり、余分なスペースがない。
じゃぁ、トレーラーは何処に置くのだ?考えたあげく
「う~む、こりゃ庭を潰すしかないかなぁ。」
自分で土を入れ、芝生を張り、生垣を自分で作った愛着ある庭を潰すしかない。自分で作ったウッドデッキも、削らなければならないではないか。
私のモットーとしては
「自分で出来るもの、は自分でする。」
という、奇特な考えというか、単に経済的というか、なんのことはない、「Do It Yourself」が好きなのである。
ちなみに、「DIY」をウェキペディアで調べると
『DIYとは、お金を払ってひと(業者)にやらせるのではなく、自身で(つまり自分の身体
を使って)何かを作ったり、修理したり、装飾したりする活動のことである。
DIYは、ともかくも「自分でできることは自分でやろう」という理念のもとに行う諸活動である。
DIYという言葉・概念は、『(ひとまかせにせず)自身でやる」という考え方を、広く生活の基本態度にしようとする精神を指していることもある。』
おお、素晴らしいではないか!私が素敵な人に見えてきたぞ。
ともかくも、こうなれば庭を潰すしかない。
「何かを得る為には、何かを捨てなければならない。」(おお、ここも哲学的だ。)
「ヨシ、庭を潰して駐車場を作ろう!」
そう決めて早速、庭の解体に入った。
勿論、自分で生垣を壊し、芝生を剥がし、土を掘り起こし、整備した。簡単ではない作業だ。
休みを利用して何日も掛けてやっと、平地になったのだ。だが、ちゃんとした駐車場にする為にはコンクリートを打たなければならない。
正直、それは素人では無理だと判断した。以前、本来の駐車場スペースも自分でやろうとして、地面を掘ったら岩がゴロゴロ出てきた。
スコップではどうにもならなくて、知り合いの業者に頼んだ経緯があるのだ。コンクリートと、門撤去は頼んでやってもらい、やっとトレーラーが入る6mの駐車スペースが出来た。
こうなれば、妻も反対は出来ないだろう。
ただ、誤解してはいけない。ゴリ押しで納得させた訳ではないのだ。今までも大きな買い物、例えば土地、家、車など買う場合等、常に私が決めてきた。
実は「信頼関係」が出来ているの上でのことなのだ。こう書くと、いかにも亭主関白のようであるが、実は私は「孫悟空」なのかもしれない。
お釈迦様である妻が「ほっほっ」と笑っているのかも。
ま、そんな訳でトレーラーを置く場所が確保出来、資金繰りもどうにかなる目途が立って、いよいよ購入する形が見えてきた。
ここで、何故お金が工面できたか書いてみよう。
前にも書いたが、私は下戸である。お酒を飲まない。いや飲めないのだ。ビールを一口飲むと真っ赤になる。正直、情けない。でも遺伝だからしょうがない。
自分でも衝撃的にビックリしたことがあった。
ある有名な蕎麦屋さんで、天ざるを食べたが、美味しくて最後に蕎麦湯を入れてつゆを飲み干した。満足して車に戻ると、顔が火照る。
「あれっ?」
とバックミラーで顔を見ると「何と、真っ赤かー!!」ではないか。つゆにお酒が入っていたのだ。
まあ、基本的に料理等にお酒を少々入れているのが当たり前だろうが、イクラナンデモ、ここまで弱いのか。
このまま、運転して検問にでもあったら多分、こうなるだろう。
「何だ、お前!酒飲んでるな!」
「いえ、飲んでません。蕎麦湯を飲んだので。」
「ばかやろう!蕎麦湯で真っ赤になる奴なんて見たことがないぞ。完全な酔っ払い運転だ!」
と、なり逮捕され警察署に連行。
だが、アルコール検査で潔白が証明され翌日の新聞に
『誤認逮捕!そば湯で真っ赤か!』
なんてね。
酒が弱いということを言いたかった訳でなく、お酒が飲めないということは日常、酒代が掛からないという事。
タバコもやらない。20年位前に止めた。単身赴任だった頃、当時小学生だった娘に言われた訳ですよ。
「お父さん、身体に悪いからタバコは止めてね。」
と、かわいい娘の為にも止めようと決心して、頑張って止めました。
「あれから10年!(綾小路きみまろ風に)
単身赴任が終わって帰ってみれば・・」
「娘がタバコを吸っていた!」
なんて、漫談やっている訳でなくタバコも止めたし(今は娘も止めました。)ギャンブルもしない。(昔、パチンコはしたが時間が無駄だと分かったので止めた)
と、まあ酒・タバコ・ギャンブル・女とやらないで、お金は趣味の世界に集中させる訳なのです。
そうしてお金を工面して、いよいよキャンピングトレーラー新型を買いに販売店の向かう訳なのですが、時間が来たので
「今日は、ここまでー!!」