8月2日(日)19日目
4時に目覚めた。さっと起き、朝の準備をして
「さあ、出発するぞ、起きろ、ココ!」
と即す。自分勝手な飼い主だ。
一昨日、ココがメガネを齧っていなければ、海コースの予定だったが、釧路から北上してきたので、今日は『阿寒湖』を見たら『オンネトー』をその時の気分次第で見ようか見まいか決めようと考えている。
何しろ先日、雌阿寒岳が「警戒2」になったばかりなのだ。
そういえば、妻がニュースでフェリーの火事と、知床に熊が出たということを言っていたので、ネットで見たら、確かに熊が車を押している写真が出ていた。
かなり大きい熊だ。立ち上がって2mはある。車の中でなかったら惨事になっていると思われる写真だった。
その1日前に、私は知床に行っていたのだ。タイミングが合えば、自分が遭遇していたかもしれないと思うと「ゾッ」とした。
阿寒湖に6時前に着いた。
入口にあるセブンイレブンで朝食を買い、車で食べて湖に向かった。
まだ早くて、ほとんど人は出ていないし、どういう訳か駐車場も空いていない。
しょうがないので道路に止めて湖岸でビデオだけ撮って車に戻った。
アイヌの人がやっているというお土産屋さんが、1軒開いていたので覗いてみる。
手掘りということで素朴な感じがして買おうかなと思って値札を見ると2,300円。
「高い、止めましょう!」
阿寒湖を後にして、警戒警報が出ている近くを通りまず、大丈夫だろうと判断して『オンネトー』を目指す。
途中、山道に入ってかなり走っていると、前に歩いている女性が。脇を通った時に見たら、金髪で外人の30歳位の女性だ。
一瞬、止めて乗せて上げようかとも思ったが、考えてみると、完全にハイキングか登山でもしようかという格好だから歩くのが趣味だろうと思い直し、そのまま通り過ぎた。
この女性を、その後何度か歩く姿を見たが、何というか、気軽に声を掛けられるような雰囲気ではなく、何かこう、鬼気迫る歩き方だった。
こんな熊が出てもおかしくない山奥の湖に一人で来る位だから、生半可な観光客ではない気がした。
『オンネトー』は静かな湖だった。
湖畔にカモの泳いだ水脈が綺麗に残り、岸辺に向かって泳ぐカモも、何事もないように静かに泳いでいる。
一人でゆっくり観ていると、後から何人か訪れたので、切りあげて奥の野営場に行ってみた。
テントで宿泊する場合、350円の入場料が掛かると書いてあり、管理人もいたので
「見学だけしても、いいですか?」と聞いたら
「ああ、いいよ。」
と、気のない返事を返してよこした。暇な施設なのだろう、すぐテレビに顔を戻した。
「まあ、こんな奥の湖の林の中に泊まる酔狂な旅人は、あまりいないだろうからなぁ。」
と、理解して林の中に入ってみた。
2~3のテントが見える。20歳過ぎの若者が一人歩いてきて、軽く会釈の挨拶をしてくれた。
やはり奥の湖も静かで、何も人工的なものがなく、本当に山奥の、人の気配を感じさせない「自然」そのものだった。
最初の場所に戻り、最後の鑑賞をしようと駐車場に車を止めたら、何と大型バスが来て20人位の観光客が、10分もいないで帰って行った。
多分、中国からの観光客だろう、観光コースに入っているからなのだろうが、「あっ」という間の観光なのだ。
中国人A
「ここがオンネトーね。分かった。何か売っている土産屋はない?ない?つまらない。」
中国人B
「寿司が食べたい。昨日たべた札幌ラーメンはチョトショッパカッタネ。」
中国人C
「トイレ行きたい。ウォッシュレットのあるトイレないか?ない?湖の茂みで
○ンコしていいか?」
喧々囂々の雰囲気ぶち壊し軍団なのだ。
そんな大自然の『オンネトー』を後にして、道の駅『しほろ温泉』に向かう。
今日は自然の中でゆっくり温泉に浸かって疲れを取る計画だ。
途中、茹でとうもろこしと、茹でじゃがいもを、農家のおばちゃんが何人かで売っていたので、こういう所が美味いはずだと思い両方(どちらも250円)買って、車で食べた。
じゃがいもは、栗の黄色に近い種類と、白っぽいのと2種類が入ってあり、バターを付けて食べたが、茹でたてではなくて正直、感動する位の美味しさではない。
ただ、とうもろこしは絶品だ。先の方から全部甘味がたっぷりあり、ほくほくとムシャぼり食ってしまった。
両方とも、ココに食べされても良い食べ物なのでおすそ分けして上げたが、やはりいつも食べているドッグフードと比べ物にならない位、食べ方が違う。
ガツガツとあっという間に食べて
「もう、ないの?」
と言わんばかりに、ジッと見上げている。
「もう、終わり!」と諦めさせる。
時間は、まだ午前10時だ。
それから道の駅『あしょろ銀河ホール21』に寄って休憩。
松山千春の銅像があり、歌が常時流れている。
本人は嬉しいのだろうか、やはり自分の銅像があるのは嬉しいのだろうな。
『しほろ温泉』までは田舎道というか、山奥に入っていくような感じだったが、着いてみたら立派な建物があり、パークゴルフ場も併設されて、近代的な施設だった。
ここでゴミが捨てられたのが、非常に助かった。(ゴミ袋100円2枚買った)
サイクルキャリア脇に、自分で取り付けたゴミ箱も一杯だったから、何処か安いキャンプ場に入り「捨てないとな」と考えていた矢先だったから、ゴミがなくなりスッキリできた。
温泉もモール温泉で良い温泉だ。
露天風呂で、ひとりでゆっくり浸かっていて、何かこの匂いに懐かしさを感じた。
「何だろう?、この匂いは?」
昔の記憶を辿って「答え」が出てきた。
「水中メガネのゴムの匂いだ。」
そうだ、その匂いに似ている。決していやな匂いではない。
小学生の頃に海で泳いだ時に、鼻まで覆う水中メガネを付けていたのだ。そんなノスタルジーを感じさせてもらい、さっぱりして温泉を出た。
また今日も「夕焼け」を見れた。
今日も楽しい一日だった。
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