8月6日(木)23日目
昨日は9時前に寝たので、5時に起きた。健康的だ。寝ぼけているココに「散歩する?」と言うと「パッ」と、目を輝かせて尻尾を振る。
「愛い奴じゃ」
気持ちの良い朝の空気を感じながら、散歩する。ココも知らない所ばかりで散歩しているが、どんな気持ちなんだろう・・・。散歩してから、ゆっくり昨日の日記を書く。
今、まだ8時25分だ。今日はどうするか、トイレの中で考えよう。
いろいろ調べた結果、支笏湖にある『美笛キャンプ場』に行くことに決めた。
湖の近くでキャンプするのが、あこがれの一つだったのと、現実的なところで、ゴミ(特にココのオシッコシーツ)の処理と、カセットトイレ(大はしない)が、けっこう満タンになっているだろうから、その処理もしたい。
苫小牧を通るから、夕食と朝食を買っていく予定を立て、さあ出発。
途中、国道を走っていると、前方に何か大きいものが横切ったではないか。
「鹿だ。」
こんな人が多い所で見るなんて、全く予想外の光景だ。いかにも何か動物が出てきそうな所を通ってきて、心の何処かで
「何か、出てこないかなぁ。キツネは見たし、何だったら熊でもいい。こちらは車という防護ガードがある訳だし」
何て、ことを考えながら走ってる。
そんな時は出てこないのに、まさかこんな道路で?という所で遭遇するものなんだね。
「いや、びっくりした。さすが北海道!なめたら、いかんぜよ!」
苫小牧のイオン(やはり、キャンピングカーを止めるに大きい駐車場があるのが安心)で食料品を購入。
せっかく、キャンプ場に行くのだから弁当なんか芸がない。
「そうだ、とん田で買った豚丼のタレがある。豚のバラ肉と野菜セットも買って、今日はそれにしよう」
と、一人悦に入る。
『美笛キャンプ場』は遠かった。
キャンプ場の看板があってからも遠かった。
「こんな奥には、ないだろう」
と、思う所まで行って、ようやく入口に辿り着いた。
本州というか、同じ感覚でいると間違ってしまう。「ちょっと、そこまで」が例えば50km「すぐ、そこ」が10km、そんな感じだ。
「北海道は、でっかいどう!」
受付で1,000円払って(安い)空いている場所何処でも良いとのこと。
「丁度、湖畔スペースが空いたから、そこが良いと思いますよ。」
「ラッキー!」
湖畔に最適な場所を確保して、さっそくココと散歩がてらキャンプ場回遊点検。
けっこう来てる。本当にこんな所にキャンプ場があるのか心配していたのが嘘のように、湖で泳いでいる親子や、カヌーに乗っている人もいる。
サイドオーニングを出し、チェアーを2客(ココも分も)出して、湖を眺める一番のポジションにセッティングする。
「さあ、これからまったりする時間だー!」
ココをチェアーの上に置き、その両脇に自分の足を、防護柵を兼ねて伸ばし、ビデオを撮る。
「いい感じじゃ、ないか~!」
しばらく「まったり」して、ドアを開けたままでココを車に置き、砂浜に出ていたらココがいきなり出てきて、回りを全速力で走り廻っている。
ストレス発散のスイッチが入ってしまったようだ。
慌ててリードを付けて、そのまま好きにさせていたら浪打ち際まで行くが、ビビッて水には入ろうとしない。
前にも何度か川とか、そういう場面があったし、怖いんだろうなと、思った瞬間、何を思ったか又全速力で波打ち際を走り、いきなり水の中に飛び込んでいった。
「ええっ!」
あわててリードを引っ張り、引き寄せたが、もうココは全身ずぶ濡れ。
「ありゃま。」
もう、こうなったら、どれだけ濡れても同じだとココを好き勝手に走り回させる。
余程、ストレスが溜まっていたんだろう、狂ったように打ち際をリードが伸び切り、首が「ぐうっ」と、なるまで走ろうとする。
考えてみると、生まれて11か月位しか経っていないのに、心の準備のないまま知らない場所に車で連れて来られ、いつ帰るとも知らず、黙ってついてくるしかなかったからな。
「ココ、ごめん。どんどん走っていいよ。砂だらけになっていいよ。好きなだけ水と戯れなさい。」
その後が大変だった。コインシャワーがあると知っていたので連れていったら
「人間だけです。」と言われ
「どうしたら良いですか?」と聞いたら
「足洗い場があるので、そこで洗うしかないです」とな。
もしやと思って持ってきたココ用シャンプーを、ぶちかけ冷たい水で全身を洗う。
「うう、ココ冷たいだろうが我慢だよ。」
と夢中でひたすら洗う。
こちらもびしょ濡れになりながら、どうにか洗い終え冷たくなったココの身体をバスタオルで拭きながら車に戻ってドライヤーで乾かす。
「いや~、ドライヤーが車で使えて良かったね、ココ!」
悪戦苦闘が終わり、結果的にずっと風呂に入っていなかったココがシャンプーの香りのする風呂上りのふかふかの毛になり、
「ココ、すっきりして綺麗になってよかったね~」
と、言葉が分からない事をいいことに、勝手な話をする飼い主なのだ。
ひと騒動が終了し、日も暮れてきたので、夕食の準備を始める。
豚バラ、野菜をフライパンに敷いたアルミホイルにのせ、そのまま焼いてしまう。
ご飯はレトルトだが、レンジでなくお湯で15分位煮たら、けっこういけるからね。外に設置したテーブルの上に、フライパンのままだけど
『豚丼風肉野菜炒めライス』
が出来上がった。
湖を見ながら、一口食べてみる。
「おお、美味いんではないかい!」
他のテントを張ったキャンパー達は、わざわざ炭から熾して準備しているが、こちらは車の中で簡単に火を使えるから、非常に便利だ。
優雅な食事を終え、今度は蝋燭のように、ゆらゆらと灯りが燈るランタンをテーブルの上に置き、傍らにはブランデーが入ったマグカップを置き・・・
て、格好つけたが
まあ、私は残念ながら全くの下戸なのでブランデーではなく、「抹茶アイスティー」だったが(これが甘くて不味かった)雰囲気だけはブランデーで。
これにアイフォーンで音楽を聞いたら
「何ということでしょう、湖全体がまるで音楽ホールのような響きではあ~りませんか」
そんなシーンにピッタリの曲を聴く。
(ちなみにケニーロギンスの歌)
「これは贅沢だ~!」
と思ったね。こういうシチュエーションで、ゆっくりできるなんて。
回りなんて気にしないで、自分の世界に浸った。
約1時間の「優雅な、ひと時」
満足な時間を充分堪能し終わったら、雨が降り出してきた。良いタイミングだ。
後片付けをして車内に入り、雨音を聴きながらココと添い寝をして
「これもひとつの大きな幸せだな~」
と思いながら、眠りに付いた。
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